こんにちは、皆さん。
投稿の更新ペースが遅すぎて存在が忘れられているであろうゴリラです。
さあ、何も気にせず「最初に手に取る参考書」シリーズの第三弾いきますよ!
(第一弾:文法、第二弾:単語もよかったら見てね)
このシリーズのコンセプトは、勉強は苦手だけど受験勉強を始めたいと思っている人が最初に取り組むのにおすすめな参考書を紹介すること、です。
0.「英文解釈」とは
1.「英文解釈」を学ぶ前に
2.「英文解釈」の勉強法
3.「英文解釈」の参考書
①それぞれの参考書のデータを★(5段階)で示します。
・英文レベル:★が多いほど、高難度
・情報量:★が多いほど、解説が豊富
・おすすめ度:★が多いほど、初心者🔰におススメです。
※★の数が多いからいい参考書というわけではありません!人によって変わります!
②それぞれの参考書のおすすめポイント
③ゴリラの一言
という形で紹介していきます!
3-1 『英文読解入門10題ドリル』(駿台文庫)
①参考書データ:★(5段階)
・英文レベル:★★
・情報量:★★★
・おススメ度:★★★★★
②それぞれの参考書のおすすめポイント
一文が短く、単語の注釈も多いため「単語が分からないから進まない」なんてことにはならない。一ページ当たりの問題数も多くなく、本自体も薄いので、英語が苦手な人が英文解釈を始めるにはピッタリの一冊。SVを中心とした英文構造の把握を重点的に学べるのもおススメの理由。和訳の解答も直訳で書かれていて、「なんでそういう訳になるの?」と困ることはない。
ただし、文法項目の解説が豊富というわけではないので、必要に応じて文法系参考書を使って調べる必要がある。
③ゴリラの一言
レベル的にも分量的にも、英文解釈入門の一冊目としてとにかくおススメ。強いて弱点をあげるならば、「EXERCISE B」・「総合問題」のページの単語の注は、ページの下部に書かれているので、参考書学習に不慣れな人は見落とすかもしれないことくらい。(いや、見て!)
迷ったら『英文読解入門10題ドリル』で決まりですね🦍
3-2 『高校の英文読解が1冊でしっかりわかる本』(かんき出版)
①参考書データ:★(5段階)
・英文レベル:★
・情報量:★★★
・おススメ度:★★★
②それぞれの参考書のおすすめポイント
問題になっている文は極めて短文で、英文解釈初学者にとっては取り組みやすい。また、用いられている単語も大半は中学校レベルであり、単語で苦しむことなく学習を進められる。丁寧に解説が記載されており、一つ一つを理解しながら進められる。
どの参考書にも言えるが、「本書の使い方」のページをよく読まないと構成を把握しづらい面がある。一番初めのLessonが「名詞構文」で、次が「因果関係」となっているが、こういう用語が最初に来ると難しく感じてしまう人が多いのがやや難点。
③ゴリラの一言
レベル的には平易なので、中学生が英検2級を目指す際に英文解釈の学習書として用いると効果を発揮する可能性が高い。ただ、取り組む順番は、指導者と相談しながら柔軟にして取り組むほうがいいかもしれない。「SVの発見→基本文型→句と節」の順で進めたうえで、残りを行うほうが好ましいというのが私見である。
3-3 『肘井学の読解のための英文法 必修編』(KADOKAWA)
①参考書データ:★(5段階)
・英文レベル:★★★
・情報量:★★★★
・おススメ度:★★★★
②それぞれの参考書のおすすめポイント
英文自体は中学レベルの単語で書かれており、取り組みやすい。修飾部がどこにかかる(どの部分を修飾する)のかが書かれているのがポイント。識別についての解説が書かれているのは、今後の読解学習へつながる部分となる。文法項目に関しては、文法系参考書で調べながら進める必要がある。
英文中にそれぞれの文のポイント部分が太い赤字になっていて、何を学ぶ文なのか判断しやすいのが特徴。半面、自力でポイント部分を見抜くことなく太字に頼ってしまう懸念がある。
③ゴリラの一言
巻末の「各テーマの例題一覧」は英作文の初学の際に役立つでしょう。「復文」(日本語⇔英語を繰り返す)で進めるといい。
3-4 『英文読解入門 基本はここだ!』(代々木ライブラリー)
①参考書データ:★(5段階)
・英文レベル:★★
・情報量:★★★★★
・おススメ度:★★
②それぞれの参考書のおすすめポイント
例題として出題されている英文で用いられている語彙レベルは中学レベルであり、短文であることから難易度としては取り組みやすい。それぞれの文に対しての解説が充実しており、この解説を理解して自力で再現できるようになれば相当な力になる。
難点としては、解説が非常に硬派であるため、このレベルの学習者にとっては解説を読むことが難しい。昔ながらの参考書という感じで、ビジュアル性が求められる最近の参考書のトレンドとはやや離れてしまっている。
③ゴリラの一言
内容としては申し分ないという一言に尽きる。扱われている英文のレベルに対して、解説の濃密さでは他の参考書を圧倒している。その分、挫折する可能性も高い。取り組み始めて「この解説は難しいなあ…」と感じた場合は、他の参考書へ変える判断は早めに行うほうがよい。
3-5 『入門英文解釈の技術70』(桐原書店)
①参考書データ:★(5段階)
・英文レベル:★★★★
・情報量:★★★★★
・おススメ度:★★★★
②それぞれの参考書のおすすめポイント
一つずつのテーマに対する例題(2~4行の英文)がある。解説は非常に丁寧で、テーマが明快であるので何を重視して解説を読めばいいかがはっきりする。「構文図解」という形で英文解釈も書かれている。CDが付いているので音声を聞いたり音読したりすることができる。
ただ、解答例の和訳がやや意訳になっている部分があるので、自分で書いた和訳が正解(減点されない)であるかを判断できない場合は、信頼できる人に添削してもらうといい。
③ゴリラの一言
「入門」が難しくなる感じる場合は「超入門」のレベルがある。「入門」が難しく感じる場合は、「超入門」から始めてもよい。なお、「基礎」もあるが、こちらはかなりレベルが高いため、初学者が「基礎」から始めるのはおススメしない。
3-6 『英文和訳演習 入門編』(駿台文庫)
①参考書データ:★(5段階)
・英文レベル:★★★★
・情報量:★★★★
・おススメ度:★
②それぞれの参考書のおすすめポイント
言わずと知れた伊藤和夫先生の名著。1つのパラグラフに対して下線部が2~3か所引かれており、その部分を和訳する形となる。下線部以外の解説もかなり重厚であり「どうしてその解釈を取るのか」を認識できる一冊。減点されない和訳答案を作る力が付く。
この参考書の危険ポイントは、伊藤和夫先生の解説口調がかなりキツイ言い方がなされていて、心が折れる危険性がある。また、全文和訳ではなく「大意」となっていて、かなり大胆な意訳となっているので使い方には非常に気を付けないといけない。
③ゴリラの一言
上記にもあるように、和訳答案の作成には非常に力になる一冊であり、和訳問題が出題される国公立大学志望者が過去問演習期に「英文和訳」の実力を付けるとともに自己採点力を上げるために使用するのが望ましい。
初学者にとっては、英文解釈の解答が書かれていないため、使用は勧めない。
3-7 『入門英文問題精講』(旺文社)
①参考書データ:★(5段階)
・英文レベル:★★★★★
・情報量:★★★★★
・おススメ度:★★
②それぞれの参考書のおすすめポイント
入試問題レベルの英文解釈に取り組むための「入門」書。間違っても英文解釈を一から勉強する人が取り組むべきものではない。「入門」という言葉に惑わされないこと。
辛辣なことを書いたが、本書の内容は本当に充実している。前文の英文解釈はもちろんのこと、それぞれの英文で重要なポイントが3~4点ピックアップされて解説されている。関連する単元が書かれており、文法書等で調べる際にやりやすい。
③ゴリラの一言
3-1~3-4で挙げたいずれかの英文解釈入門書に取り組んだのちに着手するのがベストなタイミング。『入門英文解釈の技術70』と同様、こちらのシリーズにも『基礎英文問題精講』があるが、難関大学レベルであるため、本書を完成させたのちに取り組むべきである。(入門英文解釈70を使った人は基礎英文解釈100へ移行するほうが解説の一貫性がある)