2022年1月24日月曜日

各種テスト公開ページ(2022年1月31日更新)

 こちらは作成したテストへのリンク用ページです。

ご自由にお使いください。(最終更新日:2022年2月1日)


1.化学反応式テスト

https://docs.google.com/file/d/1STo9xG2rbVgNVMUiSoUVdYkKqdZncUXf/edit?usp=docslist_api&filetype=msexcel


2.日本国憲法穴埋めテスト

https://docs.google.com/file/d/13pvU59aWVWlsobUNhJW6OOBix5IyAc0C/edit?usp=docslist_api&filetype=msexcel


3.【大学受験用】日本史ランダム出題テスト(最新版)

日本史ランダムテスト(2022.1.31ver).xlsx - Google スプレッドシート

(随時更新の予定です)


4.【高校受験用】英単語テスト(英語→日本語、日本語→英語それぞれに対応)

https://docs.google.com/file/d/1jMyCfekMJ4G8yTDVMaw_BhtCfamRW419/edit?usp=docslist_api&filetype=msexcel


5.英語不規則変化動詞ランダムテスト

https://docs.google.com/file/d/1AaBTZltKchHUES4-oSYWCDkNbZdQdQ7D/edit?usp=docslist_api&filetype=msexcel


テスト利用に関するご質問はtwitterのDMあるいはメールにてからお願いいたします。


2022年1月23日日曜日

【第二弾】システム英単語Basicカバー率調査

 


こんにちは、皆さん。ゴリラ教育研究所です。

先日、「【システム英単語Basicの力】英単語カバー率調査をやってみた」ということで、『システム英単語Basic』(駿台文庫)に収録されている単語で大学入試の英語長文がどれだけ読めるのか実証してみました。

前回のブログはこちら→ゴリラ教育研究所🦍: 【システム英単語Basicの力】英単語カバー率調査をやってみた (gori-manabilab.blogspot.com)


今回はその第二弾になります。


1.調査について

こちらの内容は前回と同じになります。前回の記事をお読みいただいた方は、飛ばしてもらって構いません。

①使用する単語集:『システム英単語Basic』(5訂版)

 注)『システム英単語』の第1・2章(1~1200)に対応しています。

②調査対象:同志社大学・東洋大学・法政大学の各一般入試問題

 →それぞれ長文問題から一題抜粋し、その長文中の単語が『システム英単語Basic』に収録されているかどうかを調べています。

③調査のルール

・『システム英単語Basic』に収録されている単語で「カバー率」を算出する。収録されているかどうかは索引に掲載されているかで判断することとする。

・未収録の単語のうち、長文中の固有名詞・明確に中学内容の単語(houseなど)や前置詞(duringなど)は、大学受験用の単語集を使って覚える単語ではないので、これらの単語は実質的に『システム英単語Basic』を覚えられた受験生では判断できると考え、これらの単語も覚えている単語とみなして「実質カバー率」を算出する。

・収録されていない単語のうち、『システム英単語』の第3章以降に収録されている単語と、全く収録されていない単語のそれぞれの割合を出し、『システム英単語Basic』をやり切った後に『システム英単語』を覚える必要性があるかを確認する。

注)ここでの「収録」は、見出し語以外の派生語など「単語集の中に書かれていること」を意味する。

・手計算で数えていて多少の誤差はあるかもしれませんので、その旨ご了承ください。

★それぞれの問題を調査した時の写真を添付しています。色分けは下記のとおりです。

黄色の蛍光ペン→『システム英単語Basic』に収録されている

 注)下線のみ引いてある単語は、見出し語以外での収録

ピンクの蛍光ペン→『システム英単語』の第3~4章に収録されている

紫の蛍光ペン→収録されていない

薄緑の蛍光ペン→注釈がついている


2.同志社大学

①調査した問題:2021年度一般入試2/5実施分、大問1

②調査データ

 ・語彙数:940words

 ・カバー率:20.7%(195words)

 ・実質カバー率:95.3%

 ・『システム英単語』にしか収録されていない単語数:17語

 ・『システム英単語』にも収録されていない単語:27語(2.9%)

③所感

関関同立の中では最も難易度が高いといわれる同志社大学の問題であるが、単語の出題レベル的には『システム英単語Basic』で十分対応できるレベルであるといえる。設問で用いられている語彙は今回調査対象外としているが、私が視認した限りではこちらも『システム英単語Basic』で戦える問題である。同志社大学の問題の特徴として「下線部の意味・内容にもっとも近いものを次の1~4の中からそれぞれ一つ選びなさい」という問題が多いが、この問題を「単語を知っていれば解ける」と見るのはいささか分析が未熟であろう。下線部の意味が分からなければ前後の文脈から推測しないといけない。むろん、選択肢の単語の意味が分からなければできないので、そちらは覚えておく必要がある。


内容的に高度であるが故、語注が多いので適宜参照しながら読み進めるのがポイントになる。なお、例年大問1・2が長文読解で、大問3が会話文である。時間配分を誤ってしまうと致命的になるので、解く順番をあらかじめ決めておくのも一案である。また、最初の数文で長文内容が苦手な内容と感じた時には、他の大問から解くといった柔軟な対応をすることも考えてもいいかもしれない。


3.東洋大学

①調査した問題:2021年度一般入試2/1実施分、大問Ⅱ

②調査データ

 ・語彙数:570words

 ・カバー率:18.8%(107words)

 ・実質カバー率:97.5%

 ・『システム英単語』にしか収録されていない単語数:3語

 ・『システム英単語』にも収録されていない単語:11語(1.9%)

③所感

『システム英単語Basic』で十分に対応できるレベルである。収録されていない単語でも「simple-minded」のようにそれぞれの単語の意味が分かれば推測が容易であるものや、「untrained」「non-abstract」のようにun-やnon-などの接頭語の知識があれば対応ができるものがほとんどである(しかもabstractは語注が付いている!)。ここからわかるように『システム英単語』までやってしまうのは完全にオーバーワークになる。MARCHや関関同立志望者が東洋大学の問題を解いて語彙不足を感じる場合は、早急に『システム英単語Basic』レベルの語彙強化をしなければならない。


東洋大学の場合は大問Ⅰ・Ⅱが長文読解で、大問Ⅲ以降は比較的時間のかからない設問になっている。問題をいきなり解き始めるのではなく、問題全体に目を通していれば大問Ⅲ以降のほうが時間のかからない問題ということが分かるだろう。したがって、大問Ⅰ・Ⅱから解き始めて「時間が足らなかった」となってしまうのは作戦ミスになる。もちろん、試験本番で順番が変わることも考えれるが、冷静に文法問題から解き始める判断ができるようになってほしいところ。


4.法政大学

①調査した問題:2021年度一般入試2/5実施分、大問Ⅱ

②調査データ

 ・語彙数:568words

 ・カバー率:18.8%(124words)

 ・実質カバー率:94.7%

 ・『システム英単語』にしか収録されていない単語数:11語

 ・『システム英単語』にも収録されていない単語:19語(3.3%)

③所感

ついに本調査初のMARCHが登場。だが、法政大学の英語長文も『システム英単語Basic』で対応できるレベルだといえるだろう。収録されていない単語の中でも「market」関連が多かった。他にも「catalogues」「pressure」など日本語でもなじみのある単語が未収録として計上されているが、このレベルの長文読解の学習を進めていれば意味は分かって当然な単語である。そう考えると、語彙レベルで苦戦するような文章ではない。内容がジェンダー論で近年頻出のテーマであり、非常に読みやすい内容である。本文冒頭に「Children's Toys:Against Pink and Blue Branding」というタイトルがついているが、これを見ただけで本文のおおよその内容は推測できていてほしい(もちろん、それに囚われすぎてはならない)。英語長文だけではなく現代文においても論じられる内容であり、それぞれで背景知識まで学ぶ学習ができていれば、この大問は「お買い得」問題になるだろう。


試験時間が90分で長いため、集中力を切らさず読み進められるかどうかがポイントになるだろう。ずっと長文読解をし続けるのが辛い人は、文法問題を読解大問の間に解くのが一種の気分転換になるかもしれない。


5.まとめ

前回も述べたが、本調査はあくまで入試問題の中の一部分が対象であることは気を付けておく必要があります。他の大問や文法問題が出題されるケースは別個に考えておくほうがいいでしょう。ですが、同志社大学・東洋大学・法政大学の入試長文問題を読み進めるには『システム英単語Basic』で十分対応できるといえるでしょう。


言い換えれば、『システム英単語Basic』を完璧に仕上げているのにこれらの長文問題を読んでも内容が理解できないのであれば、それは単語力に問題があるのではありません。特に難しい熟語が出題されているわけでもないので、熟語に関しても考慮する必要はないでしょう。つまり、考えられる原因としては、

・前後の文脈から判断すべき単語を「知らない」から読めないと思っている (→推測する練習をしましょう)

・一文一文の構造がつかめていない (→構文・英文解釈力の強化が必要)

・段落ごとの意味がつかめていない (→長文読解力の強化が必要)

・内容の読み取りはできるが、問題が解けない (→演習量を増やそう)

など、単語力以外にあると考えるのが適当です。


また、法政大学のパートで述べたが、日ごろの長文読解の学習において、背景知識について知っておくことは有用であろう。特に難易度が高い大学の入試問題になればなるほど、英語長文で論じられるテーマが学術的になったり、抽象的な英文になったりすることが多い。最新のトレンドを扱う参考書も出版されています(例:『英語長文問題Solution』シリーズ)ので、過去問の前後にやり込みんでおき、どんなテーマが出題されても「このテーマ知ってる~♪」と思えるだけの勉強をして、入試当日を迎えられるようにしておきましょう。


もし高校2年生でお読みの方がいらっしゃれば、志望校の過去問で出題単語レベル調査を実際にやってみると、いかに単語集一冊を仕上げることが重要かが実感できると思うので、お試しくださいね。


最後までお読みいただき、ありがとうございました🦍


2022年1月10日月曜日

【システム英単語Basicの力】英単語カバー率調査をやってみた

 


こんにちは、皆さん。ゴリラ教育研究所です。

現在英単語集の教材調査をしているのですが、そのときにふと「基本レベルの単語集でどこまで戦えるのだろうか?」と思ったので、少し調査をしてみました。

英語学習といえば、最初は「単語・文法」で、そして「構文(英文解釈)」を学んだ後に「長文読解」や「英作文」という流れで進めていくのが一般的です。ですが、最初の「単語・文法」にハードルを感じる人もいるでしょう。最近は中学レベルの単語から収録されている単語集が依然と比べて増えてきた印象ですが、上位レベルの大学を目指す場合は「2冊目の単語集が必要だ!」と言われると思います。


これ、ホントですかね?

英語嫌いの皆さん、単語集を2冊やるのってどう思います?

「やってられません!」と思う人は、続きを読んでみてください。

(私は「単語集2冊もできるか!!!!!!」と思う人です)


1.調査について

①使用する単語集:『システム英単語Basic』(5訂版)

 注)『システム英単語』の第1・2章(1~1200)に対応しています。

②調査対象:大学入学共通テスト・近畿大学一般入試問題・関西大学一般入試問題

 →それぞれ長文問題から一題抜粋し、その長文中の単語が『システム英単語Basic』に収録されているかどうかを調べています。

③調査のルール

・『システム英単語Basic』に収録されている単語で「カバー率」を算出する。収録されているかどうかは索引に掲載されているかで判断することとする。

・未収録の単語のうち、長文中の固有名詞・明確に中学内容の単語(houseなど)や前置詞(duringなど)は、大学受験用の単語集を使って覚える単語ではないので、これらの単語は実質的に『システム英単語Basic』を覚えられた受験生では判断できると考え、これらの単語も覚えている単語とみなして「実質カバー率」を算出する。

・収録されていない単語のうち、『システム英単語』の第3章以降に収録されている単語と、全く収録されていない単語のそれぞれの割合を出し、『システム英単語Basic』をやり切った後に『システム英単語』を覚える必要性があるかを確認する。

注)ここでの「収録」は、見出し語以外の派生語など「単語集の中に書かれていること」を意味する。

・手計算で数えていて多少の誤差はあるかもしれませんので、その旨ご了承ください。

★それぞれの問題を調査した時の写真を添付しています。色分けは下記のとおりです。

黄色の蛍光ペン→『システム英単語Basic』に収録されている

 注)下線のみ引いてある単語は、見出し語以外での収録

ピンクの蛍光ペン→『システム英単語』の第3~4章に収録されている

紫の蛍光ペン→収録されていない


2.大学入学共通テスト

①調査した問題:2021年度大学入学共通テスト第一日程、第六問B

②調査データ

 ・語彙数:528words

 ・カバー率:26.2%(139words)

 ・実質カバー率:91.9%

 ・『システム英単語』にしか収録されていない単語数:3語

 ・『システム英単語』にも収録されていない単語:40語(7.6%)




③所感

『システム英単語Basic』で十分対応できる文章。収録されていない単語も、sweetenerやsweetnessなど「sweet」の意味から想像できる単語やcalories(カロリー)といったもので、この文章が「cake,candy,soft drinks」から始まることから容易に想像ができる単語。本文内容も身近なテーマであり、読みやすい部類の文章といえるだろう。


本文中に「banana🍌」が出てきて食べたくなったゾ🦍


3.近畿大学

①調査した問題:2021年度一般入試1/30分、大問Ⅶ

②調査データ

 ・語彙数:404words

 ・カバー率:24.5%(99words)

 ・実質カバー率:96.8%

 ・『システム英単語』にしか収録されていない単語数:6語

 ・『システム英単語』にも収録されていない単語:7語(1.7%)




③所感

こちらも『システム英単語Basic』で十分対応できる文章で、むしろ『システム英単語』までやってしまうのはオーバーワークともいえる。所々に難解な単語が出現するが、前後の分からの類推や深く気にせず読み進めることができるかがポイント。英語に苦手意識が強い人は特に一文一文の意味を取れないと「読めない!」と感じることが多いが、一文が分からなくても「次の文で分かればいいや!」と割り切る姿勢が大切になるだろう。


問1に「本文の第一段落の内容に…」と書かれてあるので、特に設問から見ておくことが重要になるタイプの問題ですね。長文問題の点数ウエイトが高いので、得点源にしたいところ。


4.関西大学

①調査した問題:2021年度一般入試2/1分、大問Ⅱ

②調査データ

 ・語彙数:920words

 ・カバー率:18.3%(168words)

 ・実質カバー率:97.7%

 ・『システム英単語』にしか収録されていない単語数:1語

 ・『システム英単語』にも収録されていない単語:20語(2.2%)






③所感

調査前に私が予想していた以上に『システム英単語Basic』で対応できる文章であった。語彙数が多く見えるが、固有名詞が多く、難度の高い語彙がたくさんあるわけではない。ただ、これまで見てきた文章よりかは長いので、時間勝負になるか。なお収録されていない単語といっても、middle-westernやindoors(これを中学内容と換算するかは悩んだが、今回は中学内容としていない)といった単語やmiddle-class(中流階級)など演習を積んでいれば対応できるだけの語彙であるため、この文章を読んで「単語が分からない…」という関大志望生は少し厳しいと言わざるを得ない。


固有名詞がたくさん出てくる文章が苦手な人は、固有名詞を□で囲むなどして視覚的に整理するだけでも読みやすさが変わりますよ。


5.まとめ

今回の調査はあくまで入試問題の中の一部分が対象であることは気を付けておく必要があります。他の大問や文法問題が出題されるケースは別個に考えておくほうがいいでしょう。ですが、共通テスト・近畿大学・関西大学の入試長文問題を読み進めるには『システム英単語Basic』で十分対応できるといえるでしょう。


言い換えれば、『システム英単語Basic』を完璧に仕上げているのにこれらの長文問題を読んでも内容が理解できないのであれば、それは単語力に問題があるのではありません。特に難しい熟語が出題されているわけでもないので、熟語に関しても考慮する必要はないでしょう。つまり、考えられる原因としては、

・前後の文脈から判断すべき単語を「知らない」から読めないと思っている (→推測する練習をしましょう)

・一文一文の構造がつかめていない (→構文・英文解釈力の強化が必要)

・段落ごとの意味がつかめていない (→長文読解力の強化が必要)

・内容の読み取りはできるが、問題が解けない (→演習量を増やそう)

など、単語力以外にあると考えるのが適当です。


私が大学入試の英語の過去問を指導してきて、生徒さんに自分の解いた過去問を分析してもらうと、必ず「単語を覚えていなかったからできなかった」という話が出てきます。でもその単語、本当に覚えておかないといけない単語ですかね?もし単語を全部読めていたら、すべての問題が解けるんですかね?今一度問い直してみましょう。


特にもうすぐ受験という人で、近畿大学や関西大学が第一志望の人や英語が試験科目なのが共通テストのみの人は、『システム英単語Basic』かそれに準じたレベルの単語集を徹底することをおすすめします。(『システム英単語』を持っている人なら第2章までを完璧にしておくことですね。)


もちろん、より出題される英文の難易度がより高くなる大学(例:早慶)では、基本レベルの単語集では太刀打ちできませんので、語彙数を増やさなければならないことは言うまでもありません。


受験までに時間があるならば、自分の志望校の入試問題を分析して「本当に必要な単語集のレベル」を見つけるのもよいかもしれませんね。ただ、思っている以上に時間がかかりますので、それだけは注意してください。


最後までお読みいただき、ありがとうございました🦍

2022年1月3日月曜日

【勉強初心者🔰に贈る】最初に手に取る参考書vol.1~英文法編~

 こんにちは、皆さん。ゴリラ教育研究所です。

いよいよ「最初に手に取る参考書」を紹介するシリーズの第一弾です。

コンセプトは、勉強は苦手だけど受験勉強を始めたいと思っている人が最初に取り組むのにおすすめな参考書を紹介すること、です。


私自身、大学受験時はほぼ全て苦手意識があったことや、これまで指導してきた生徒さんへの指導経験から、「苦手な人目線」で参考書について語っていきたいと思います。

【参考書紹介パートの説明】

①それぞれの参考書のデータを★(5段階)で示します。

・解説の量:★が多いほど、解説が丁寧(長い)

・問題のレベル:★が多いほど、高難度

・問題の量:★が多いほど、問題数が多い

おすすめ度:★が多いほど、初心者🔰におススメです。

※★の数が多いからいい参考書というわけではありません!人によって変わります!

②それぞれの参考書のおすすめポイント

③ゴリラの一言


それでは、始めていきましょう!


1.『大岩のいちばんはじめの英文法』(東進ブックス)



①参考書データ(★~★★★★★で表します)

・解説の量:★★

・問題のレベル:★★

・問題の量:★

・おすすめ度:★★★★★


②おすすめポイント

中学内容から学習を始める人にピッタリ。解説が話し言葉なので非常に読みやすい。さらに、それぞれの講が6~8ページ前後と少なく、一日の勉強時間が短い人でも毎日進められる分量です。使われている単語も中学レベルなので「単語が分からないからできない」と悩む心配もいりません。主語や動詞といった役割ごとに色付けがされているので、読むだけで英文構造を考えるためのポイントもつかめます。各講に設けられる「check問題」は5問ほど。その解説は短いながらも文法問題を解くときの考え方が身につくという優れもの。


③ゴリラの一言

「中学内容から不安だなあ」

「英語は昔からずっと苦手で…」

「学校の授業がチンプンカンプン」

そんな悩みを持った方にはうってつけの一冊です!


p.64のイラストで「V」を人間で表しているのですが、私が同じ姿勢をしたら筋肉痛になりました…😢。どんなイラストか興味あれば、ぜひこの本で見てみてね。

(↑ただの運動不足や!)


2.『やさしくわかりやすい英文法』(文英堂)



①参考書データ(★~★★★★★で表します)

・解説の量:★

・問題のレベル:★

・問題の量:★★★

・おすすめ度:★★★★★


②おすすめポイント

とにかく解説が短くまとめられていて、読むのが楽です。イラストもたくさん描かれているので、楽しみながら英語の勉強ができるでしょう。問題部分にヒントが書いてあったり、単語の意味が補足してあったりするので、「問題が解けない!(怒)」と感じることでしょう。選択式の問題ではなく記述式の問題なので、「なんとなく正解したからOK!」という勉強になりません。基礎問題の反復で、文法の基本を身に着けられる一冊です。


③ゴリラの一言

この本の「はじめに」では、

「私は今でこそ英語の教師をしておりますが、中学校の時にはとても苦手でした」

という著者のコメントがあるように、英語が苦手な人でも取り組みやすいよう工夫がされています。英語嫌い病を治す一冊になるでしょう。


p.8に名詞の例で「ゴリラ」とあるのもいいですね🦍!

(↑いや、参考書の内容と関係ないやん!)


3.『肘井学のゼロから英文法が面白いほどわかる本』(KADOKAWA)



①参考書データ(★~★★★★★で表します)

・解説の量:★★★

・問題のレベル:★

・問題の量:★★★

・おすすめ度:★★★★

②おすすめポイント

それぞれの講が見開きで完結していて、少しずつでも勉強がしやすいのが一番の特徴です。「intoroduction」のページでの文法用語の解説が丁寧で、この本を終えた後に取り組む問題集につながるでしょう。この本の問題は「二択問題」か「英単語を答える問題(しかも一文字目が書いてある!)」なので、解きやすい問題だといえます。また、ほぼすべてのページがカラーなので、パッと見て分かりやすいですね。この本は「中学の総復習」から始まるので、英語が不安な人でも十分進められますよ。


③ゴリラの一言

英文法を最初から勉強するレベルから、大学受験標準レベルの問題演習ができるレベルまで一気に伸ばしてくれる一冊です。きっちり文法の考え方を理解しながら勉強していきたい人に向いていますね。


「英語の過去形の本質は『距離感』です」(p.109)だそうです。

たしかに昔の好きな人とはもう距離感が…って何言わせてるねん!


4.『英文法基礎10題ドリル』(駿台文庫)



①参考書データ(★~★★★★★で表します)

・解説の量:★

・問題のレベル:★

・問題の量:★★★★

・おすすめ度:★★★★


②おすすめポイント

解説を読んで理解するタイプではなく、問題を解きながら慣れていきたい人には向いている本です。その分解説はかなりコンパクトで、ほとんど日本語はありません。問題に使われている単語は他の参考書と比べるとやや難易度が高いですが、単語の意味はヒントとして書かれているので安心です。問題は「日本語訳」と「並び替え」が中心で、この一冊を仕上げられると文法の力だけでなく、長文読解の基礎となる英文解釈の力も身につけられる一石二鳥の本ですね。


③ゴリラの一言

とにかく問題を解きながら文法を学びたい人におススメです。理屈で考えるより、数をこなすほうが好きなタイプの生徒さんに向いていると思います。


p.90に「I wonder if Keiji will come to Yonezawa with us.」(ケイジは我々と一緒に米沢に来てくれるだろうか)という例文があるのですが、なぜ米沢をチョイスしたのかは、謎…

(↑米沢は山形県南部の都市で、山形新幹線の駅があります。駅弁の「牛肉どまん中」は私イチ押しです。ぜひ米沢に行かれた方は食べてみてね!東京駅でも買えますよ。)


5.『総合英語Evergreen』(いいずな書店)



①参考書データ(★~★★★★★で表します)

・解説の量:★★★★★

・問題のレベル:★★★★(準用問題集を使った場合)

・問題の量:★★★★★(準用問題集を使った場合)

・おすすめ度:★★


②おすすめポイント

いわゆる文法参考書の中でもメジャーな一冊です。解説中にイラストや図が多く、読み進めやすい工夫がなされています。文法の基礎項目については解説動画も準備されています。また、別売りで「準用問題集」が出版されており、これを用いることで文法参考書と問題演習の二つの役割を果たしてくれます。

ただ、文法参考書ということで内容量が非常に多く、これを一冊目に取り組むというのはちょっと大変だと思います。学校で使っていて定期テストでも70点くらいとれていた人なら、こちらから始めるのもアリですね。


③ゴリラの一言

仮にこの『Evergreen』を進めていなくても、これから文法演習や過去問に取り組むときに調べ学習用に使えるので、持っていて損はない一冊ですね。


表紙が森林になっているのは、以前『Forest』という名前で出版されていたからです。

森林(ジャングル)を見たら、故郷を思い出すぜ🦍ウホッ!


6.『ジーニアス総合英語』(大修館書店)



①参考書データ(★~★★★★★で表します)

・解説の量:★★★★★

・問題のレベル:★★★

・問題の量:★

・おすすめ度:★


②おすすめポイント

文法事項について丁寧な解説がなされています。辞書の『ジーニアス英和辞典』から生まれた参考書です。解説動画が用意されています。また、コラムが豊富に用意されているので、いろんな気づきが得られるでしょう。

ただ『Evergreen』同様、文法参考書ということで内容量が非常に多く、これを一冊目にするのはあまりおススメできません。解説を読んでいて「?」となる場合は、『いちばんはじめの英文法』などから学習を始めるほうがいいでしょう。


③ゴリラの一言

印象としては『Evergreen』よりも「硬派」な参考書なので、英語が苦手に感じる人が取り組むには難易度が高いです。逆に言うと、この本の解説がスラスラ読めるのであれば、英文法の理解度も高いことは当然ながら、論説文の読解力もあるといえますね。


表紙に「G」と書かれているのはゴリラ(gorilla)の「G」!

(↑そんなわけあるか!ゴ〇ブリの「G」だろ!はい、怒られますね。すいません。)


7.『デュアルスコープ総合英語』(数研出版)



①参考書データ(★~★★★★★で表します)

・解説の量:★★★★★

・問題のレベル:★★★★★

・問題の量:★★★★★

・おすすめ度:★


②おすすめポイント

豊富な解説に加え、収録されている例文が充実しています。またこの本は他の文法参考書と違って、演習問題がたくさん入っているのが特徴です。文法参考書であるのに、文法問題を解くときの注意点が書かれたコラムもあるのがポイントです。ただ、『Evergreen』同様、文法参考書ということで内容量が非常に多く、一冊目に取り組むにはハードルが高いです。学校で使っていて定期テストでも70点くらいとれているなら、勇気を出してチャレンジするのもアリでしょう。


③ゴリラの一言

学校で採用されて購入する場合と、書店で購入する場合で表紙が変わります。(内容は同じ)学校採用版の表紙はヒマワリの咲く道の先に気球があるのですが、どうしても視力検査を思い出してしまうのは私だけでしょうか…

(↑目が悪い人にはわかってほしい…)


ちなみに、私は高校生の時はこちらを使用していました。


8.まとめ

いかがでしたでしょうか。それぞれの参考書には、問題レベル的な相性や性格的な相性、ビジュアル的な相性など様々あると思います。「人に言われたからこの参考書にした…けど合わない」なんてことにならないように、あくまで一つの意見として受け止めてくださいね。


重要なことを一つ言います。それは、これらの参考書で英文法を学習するのはあくまで第一歩だということです。一通り終えた後は、英文法の演習問題集(例:Nextstage、英文法ポラリス)に取り組みましょう。これだけは覚えておいてください。


参考書選びに迷った場合は、学校や塾の先生など知識と経験が豊富な人の意見を聞いてみるのもアリだと思います。ただこの場合「得意な人目線」かもしれないので、その点だけ注意してくださいね。


お読みいただいた皆さんにとって良きパートナーになる参考書に出会えますように!

(締めが気持ち悪い…🤮)

2022年1月2日日曜日

【受験勉強初心者へ贈る】参考書の選び方


 

2022年明けましておめでとうございます。ゴリラ教育研究所です。

新年を迎えたということは、いよいよ「アレ」が迫ってきますね。


はい、そうです。中学受験・高校受験・大学受験の各種受験です。

当然ながら受験生は勉強していると思いますが、中学2年生や高校2年生の中には受験の話題を耳にして「あ~そろそろ勉強しないといけないな~」と思う人もいるでしょう。


でも、何から勉強しますか?

「そ、そんなこと聞かれても…」と思う人は、この先を読んでみて、勉強のスタートの参考にしてください。すでに勉強を始めている人も、自分のしている勉強への取り組みが正しいのかの確認のために読んでもらえるとありがたいです。



 1.参考書を選ぶ前に

そもそも参考書を考える前に、勉強を始める準備をしましょう。案外重要なことですよ。


① 勉強環境を整える

机の上が散らかっている場合は、まずは片づけましょう。できるだけ勉強をしているときにマンガや雑誌は視界に入らないところに置きましょう。参考書を用いて勉強するなら、机の上にはゆとりがないと何度も本やノートを落としてしまい、集中力が切れてしまいます。

筆記用具の準備も忘れずに。シャープペンシルはできるだけ持っていても疲れないものを用意するのが良いでしょう。また、シャープペンシルの芯はあまり安価なものではないほうが、何度も折れずに済むのでおススメです。ポキポキ折れてしまっては、集中力が切れてしまいますからね。


② 一日当たりの勉強時間を決める

今本当に勉強時間が0分の人は「1日10分」でOKです。毎日確実にできる時間を設定しましょう。たとえ友達と遊ぶ日でも、学校行事の日でも、部活の試合やアルバイトの日でも、その時間は確実に勉強する時間です。1日でもやらない日を作ってしまうと、結局やらなくなってしまいます。


「1日10分なんて短い!」などという人もいるでしょうが、今までやっていなかったことを急に長い時間できるわけがありません。例えば、全く運動習慣のない私(🦍)が「明日から毎日1時間ランニングするゾ!」と言い出して、続くと思いますか?


はい、続きませんね…(涙)。


勉強も同じです。いきなり長い時間やろうとすると、三日坊主になる可能性が高いです。まずは少しずつやることから始めましょう。ただし、毎日ですよ。これは、絶対です。

続けられるペースで始める」こと、これが大切なのです。


③ 周りに宣言する

勉強を始めることを、周りの人に宣言しましょう。「アンタにできるわけないでしょ?」と言ってくる人に言う必要はありません。一人で勉強をすることは大変なことが多いので、応援してくれる人を探しましょう。


もし応援してくれそうな人が近くにいない場合は、twitterで「勉強垢」を作り、応援してくれる人を探すのも一手ですね。これなら実際に会って言わなくてもいいので、ハードルが下がるでしょうし、実際「勉強垢」を作っている人はたくさんいます。



2.参考書を選ぶポイント

特に勉強をこれから始める人にとって重要なことは「続けられるペースで始める」ことと言いましたね。参考書に置き換えると「続けられるレベルを選ぶ」ことが最も大切になります。


① 解説が多すぎない(=本が分厚くない)

解説の量が長すぎると「読むのに疲れてやる気がなくなる」ことが多いです。解説が少なすぎるのも分かりにくいですが、長すぎる解説は勉強が続かない一因になります。

分厚い本は読む気がなくなるとともに、持ち歩きたくないと思ってしまうことも考えられます。


② 問題のレベルが適当

掲載されている問題が難しすぎると、これまたやる気を失います。手に取って問題を見てみて「半分くらいはできるかな~」と思う参考書がレベルの合うことが多いです。

ただ、この点に関してはプロに相談するほうが適切なアドバイスをもらえるでしょう。


③ レイアウトを気に入るかどうか

この点は人によっては「どうでもいい」と思うでしょう。そういう人は考えなくていいですから、無視してください。

他方、見た目的に「なんかこの本イヤやな…」とか「学校で使っていたけど全然わからなかった!」といったネガティブな印象を持つ参考書は、たとえ有名な先生が推薦したとしても、あなたには合わない可能性があります。勉強を始めようと思う人にとってはレイアウトも重要な視点です。「合わない」と感じた場合は、他の参考書を使ってみるのもアリかもしれません。



3.具体的に何から始めるの?

参考書を選ぶ基準がつかめても、勉強する科目を決めないと始められません。

基本的には「受験で必要な科目」から始めるのが一番です。志望校がはっきりしている人は、その志望校の配点を調べてみましょう。配点が高い科目から始めるのです。


ですが、ほとんどの人は英語から始めることになります。その理由は「英語はほとんどの入試で受験科目となるから」が一つですが、「英語は基礎内容からの積み重ねの科目で、学力が身につくまで時間がかかる科目であるから」という理由もあります。

理系や国公立大学を目指す方は、これに加えて数学が優先順位が高いです。数学も英語同様「積み重ねの科目」なので、できるようになるまで時間がかかります。

結論:英語+数学が一番最初

なのですが、英語や数学のどの部分から勉強すべきかは、人によって変わってきますので、周りの人に相談してみましょう。(本研究所にメールやtwitterのDMで質問してもらっても構いません)



4.今後の参考書紹介シリーズについて

ゴリラ教育研究所では今後、「○○(科目名)が苦手」という人におススメの参考書を紹介をしていきたいと思っています。それぞれの科目が苦手だという人の目線で、最初に手にするべき参考書のレビューを行います。

科目については、最初はほぼすべての受験生が受験科目として必要な英語から始めます。その後は未定ですが、できるだけ幅広い科目を取り扱います。


最後までお読みいただきありがとうございました🦍

🔰最初に手に取る参考書vol.3~英文解釈編~

こんにちは、皆さん。 投稿の更新ペースが遅すぎて存在が忘れられているであろうゴリラです。  さあ、何も気にせず「最初に手に取る参考書」シリーズの第三弾いきますよ! (第一弾:文法、第二弾:単語もよかったら見てね) このシリーズのコンセプトは、 勉強は苦手だけど受験勉強を始めたいと...